ふとしたことから安曇野を歩く機会に恵まれた。

「日本のパミール高原」とも称される、長野県の特殊な地形。そこの中部に相当する彼の街で、特に

極めて

西湖いやしの里根場にもわさび田の施設は存在したが、とても比較になり得ない。規模に於いて遥か比較を絶していると、入園早々、痛烈に思い知らされた。


一日平均十二万トンの湧き水は、一年を通して十三℃前後に保たれている。わさびという植物は、清冽な流れの中でしか良好な発育を望めない。そうした観点からいって、ここの環境はまさに理想的だろう。

せせらぎに心洗われる。
「森が断ゆれば自ずと水が涸るゝであらう。
水の無い自然、想ふだも耐へ難いことだ。
水はまったく自然の間に流るゝ血管である。これあって初めて自然が活きて来る、野に山に魂が動いて来る」──若山牧水の詠嘆を想起せずにはいられない。
水資源の潤沢な国土に生まれた喜びを、ひしひし感ずるばかりなり。

しつこい残暑も漸く去って、陽射しもどこか柔らかく、──出歩くに格好の季節となった。
秋枯れの景色は美しい。四季のもっとも見ごたえのある面とさえもいっていい。可能な限り享楽したい、味わいたいものである。
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