穢銀杏狐月

書痴の廻廊

事は起すに易く、守るに難く、其終りを全くすること更に難し。努力あるのみ。一途に奮励努力せよ。

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夢路紀行抄 ―遺物回収―

 


 夢を見た。
 小学校四年生位の頃に使用していた机を漁り、中から数冊のノートを回収するという夢だ。
 ノートの中身は、夢の中でこそはっきり理解していたが、今となっては思い出せない。俗に云う黒歴史系統だったのは確かなのだが。
 机からはMDプレーヤーも回収された。左様、MDプレーヤー。一時期巷を席捲したが、MP3プレーヤーの登場によって瞬く間にその座を追われ消え去った、悲しき時代の遺物である。
 数は三つ。内一つはイヤホンが接続されていないにも拘らず、何らかの音声をひっきりなしに垂れ流し続けていた。どうやっても止められないので、仕方なしにそのまま鞄の底へぶち込んだ。


 今にして思うと、あれはあまりに儚い盛時しか迎えられなかったMDなる音楽媒体の、嘆きの声であったのだろうか。


 後は断片的な映像のみ。得点が三桁を超えた野球の試合。ホームに滑り込んだ私がアウト判定で試合終了。何故か緋村剣心が老人の片腕をぶった斬って血塗れになっていた。

 

 

 


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