「優れた芝居は二次創作を生んでこそ」。
大胆極まる主張をしかも、大正時代の昔に於いてやってのけた奴がいた。
その人物とは、仲木貞一。
新国劇や松竹キネマを渡り歩いた、石川生まれの劇作家である。

自論を述べるに彼はまず、当時の物質文明の住民の精神の荒廃を、──社会という肥大しきったシステムが人間個々の魂をどれほど無慈悲に圧殺しつつあるかについて弁じたて、以って前置きとした上で、
「人間の、人間たる情意的の生活が段々出来なくなって行く。それを満足させる為に、娯楽を求める。二階の小さな窓に朝顔鉢をおくのも、
斯く諄々と説いてくれたものである。


(『DEATH STRANDING』より)
映画やアニメを鑑賞する際、先の展開を予想して答え合わせに挑むのは誰もが通る道だろう。
更に進むと、映像を眼で追いかけつつも脳内で、自分にとって
なんとありがたいことか。

(『BIOHAZARD VILLAGE』より)
もともと彫刻といふものは見るだけでは物足りないから触って見たいといふ所謂触感を誘ふまでにその作品が出来てゐれば、頗る傑作だといふことが出来るのである。目下の展覧会場ではこんな振舞をやったらそれこそ大騒ぎになるが、われわれは、たゞ見るだけでなく撫でて見たいと思った時には、自由に触れていゝやうな彫刻をゆくゆくは諸君の前に提供したいと思ってゐる。
──朝倉文夫
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