穢銀杏狐月

書痴の廻廊

事は起すに易く、守るに難く、其終りを全くすること更に難し。努力あるのみ。一途に奮励努力せよ。

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黄金週間日野歩き


 少し、日野市を歩きに行った。東京都のど真ん中、多摩川べりの街である。

 

 

Hino in Tokyo Prefecture Ja

Wikipediaより、日野市位置)

 


 新選組ゆかりの地として歴史好きの間では専ら名が知れている。土方歳三井上源三郎を筆頭に、京に血雨を降らせまくった天然理心流の剣士、戦慄すべき狼どもはこのあたりから出てきた、と。


 事実、電車を降りてすぐ、駅の掲示板上に「鬼の副長」の姿が見える。

 

 

 


新選組のふるさと」という世にも貴重な資源をきっちり、有効活用しているようだ。実に結構なことだった。

 

 

 


 新選組に、幕末に、意識が振れすぎた所為であろうか、何気なく市街まちを歩いていてもふと横切った板塀や、

 

 

 


 ちょっとした小路の入口までもが妙に意味深なモノに見え、自分の感化されやすさに改めて辟易した次第。

 

 

 


 用水路が発達している。

 

 

 


 現在いまこそ閑静な住宅街だが、このあたりも以前には、一面田畑のだだっ広く繋がった、鄙びた里であったのだろう。


 ところどころに設置されたパネルから、それを十分に窺い知れる。

 

 

 


 管理は地元の図書館か。手軽に過去に触れられる、心憎い、いい試みだ。

 

 

 


 そうこうする間に目的地へとたどり着く。仲田の森蚕糸公園。こざっぱりとまとまった、雰囲気のいい場所である。

 

 

 


 水が流れているからだろう。樹下を流れる水ほどに、心洗われるものはない。更にその上、水禽でも見つけられれば最早言うことなしだった。

 

 

 


 地下水が滾々と湧いている。

 

 

 


 手を突っ込むと冷やっこい。

 

 

 

 


 自噴にあらず、電動ポンプで汲み上げている泉だが、そんなのは些細なことだろう。この風景を前にして人工・自然の詮議など思慮の外へと掻き消える、とかく瀟洒な眺めであった。

 

 

 


 桑の木が種々、立ち並ぶ。つまりは蚕の餌である。「蚕糸」公園だけあって、こういう趣向を凝らしているというわけだ。


 この日、空に雲がない。

 

 

 


 初夏の陽射しを存分に浴び、緑はいよいよ生色を濃くしてゆくかのようだった。

 

 

 

 

 


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