穢銀杏狐月

書痴の廻廊

事は起すに易く、守るに難く、其終りを全くすること更に難し。努力あるのみ。一途に奮励努力せよ。

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三四半世紀 ―75年目―

 

 八月十五日である。


 多くは語るまい。


 ただ、この日にこそ開くに相応しい本がある。


 以下をよすがに、共に先人を偲んでくれればありがたい。

 

 

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身はたとえ南の孤島に朽ちるとも
永久に護らん神州の空
義烈空挺隊 新藤勝
 

何時征くか何時散るのかは知らねども
今日のつとめに吾ははげまん
詠人不知
 

花負いて空射ち征かん雲染めん
かばね悔なく吾等散るなり
詠人不知
 

生も死も吾もなし
唯 国の柱となる
義烈空挺隊 遠藤重男

 

 

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皇国の弥栄いやさか祈り玉と散る
心のうちぞたのしかりける
陸軍大尉 若杉潤二郎
 

身はたとへ千尋の海に散り果つも
九段のもりにさくぞ嬉しき
海軍水兵長 弓野弦
 

若桜春をも待たで散りしゆく
嵐の中に枝をはなれて
陸軍少尉 若尾達夫
 

吹く毎に散りて行くらむ桜花
積りつもりて国は動かじ
海軍少佐 根尾久男

 

 

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君のため朝霜ふみて征く途は
貴く悲しく嬉れしくありけり
陸軍少尉 篠塚龍則
 

血汐もて茜と染むも悔ゆるまじ
雲をねぐらの空の御楯は

ほがらかにつゝがなかれと祈るなり
我が身は更に惜しからねども
海軍少尉 板橋泰夫
 

いざさらば我は栄ある山桜
母の御もとに帰り咲かなむ
海軍少佐 緒方襄

 

 

英霊の絶叫―玉砕島アンガウル戦記 (光人社NF文庫)

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