杉村楚人冠が当時にあって如何に柔軟かつ先進的な考えの持ち主だったかは、明治四十年十二月十五日、上宮学院で行った演説ひとつを見てもわかる。
無分別な若い男女が相愛して、
流石、本願寺文学寮――現在の龍谷大学の前身に相当――の舎監に任ぜられていの一番にやったのが、「門限の廃止」だった楚人冠らしい物言いである。
楚人冠は何事につけ、過度な規制を「逆効果」だと批判してやまない男であった。
隠すと見たくなり、止められるとやって見たくなるのは人情で、禁じて禁じ尽し得ざることを禁ぜんとするのは、徒に他の方面に、
禁じられれば禁じられるほど、むしろこれに対する興味が倍加する――。
こういう心理は確かにある。
そして衝動が満足されねば精神はますます屈曲し、畸形的変化を遂げるものだ。
目下、正気とは思えないほど馬鹿馬鹿しい規制をあくまで強引に推し進めんとしているソニーの
滋養分が滲み出して、欠けた智能を少しは補ってくれるだろう。
ソニーレイなぞ気狂い沙汰だ。
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