『川柳少女』なるアニメが放映中な今、同じく七五調で編まれた唱歌にも光が当たっていいはずだ。
そういうわけで手始めに、『舌切り雀』を紹介しようと考えた。
出典は昭和四年刊行の、『小学生全集第八十五巻 小学趣味読本』より。きっと戦前の小学校ではよく歌われていたのだろう。
童心に帰り、口ずさんでみるのも悪くない。決して悪くない試みと信ずる。
心のままに節をつけ、高らかに吟じ上げるのだ。
糊をなめたる 報いとて
舌を切られし 雀をば
いとしといふて 慈悲深き
舌切り雀 宿はどこ
尋ねあてたる 竹の門
迎へに出たる 雀の子
親も喜び 馳走する
土産のつづら 軽けれど
宝ぞ多く 出たりける
それをうらやみ 慾深き
貰ひしつづら 重けれど
蟲こそ多く 出たりけれ
折角なのでもう一つ、
雀がお題の唄どうぞ
すずめ雀 今日もまた
暗い道を ただひとり
林の奥の 竹藪の
さびしいお家へ 帰るのか
いいえ皆さん あすこには
父さま母さま 待ってゐる
楽しいお家が ありまする
さよなら皆さん、チュッチュッチュ
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