穢銀杏狐月

書痴の廻廊

事は起すに易く、守るに難く、其終りを全くすること更に難し。努力あるのみ。一途に奮励努力せよ。

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2020-11-01から1日間の記事一覧

夢路紀行抄 ―間違い電話―

夢を見た。 埒のあかない夢である。 直前まで何をしていたかは憶えていない。鮮明なのは、携帯がけたたましく鳴り響いてからである。 着信を知らせる音色であった。 私は特に発信元の番号を確かめもせず、半ば反射でそれに出る。後から思えば迂闊としか言い…