穢銀杏狐月

書痴の廻廊

事は起すに易く、守るに難く、其終りを全くすること更に難し。努力あるのみ。一途に奮励努力せよ。

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2020-02-26から1日間の記事一覧

檻の中の鮎川義介 ―大国魂神社の珍談―

その日、鮎川義介は例の空気銃を携えて、小鳥撃ちに興ずべく牛込の自宅を後にした。 大正から昭和へと、元号が移り変わったばかりの話だ。 当時の東京は、今のようなコンクリートジャングルではない。藪も多く残されていて、野鳥のさえずりはずっと身近にあ…